古豪、長岡商の黒田監督

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決勝戦の記事をアップする前に、どうしても書きたい事がある。
高校野球の監督には何処の県にも有名な人がいる。
例えば徳島の蔦監督(元池田高)、和歌山の尾藤監督(元箕島高)、大阪の中村監督(元PL学園)、千葉の斉藤監督(元銚子商)、茨城の木内監督(現常総学院)等々。
新潟ではこの黒田貞一監督(元長岡商)を私は忘れられない。
高田商から新潟大を経て昭和31年に旧三条実高に赴任。
昭和39年から平成6年まで長岡商の教諭。昭和45、49年と2回、夏の甲子園大会に出場した。平成5年春に、59歳で監督に3年ぶりに復帰したが夏は2回戦で敗れた。機動力を駆使した、ち密な野球は黒田野球と呼ばれ、新潟県の野球界をリードしてきた。私は学生時代長岡商と1度も対戦できなかった事を唯一悔やむ。練習試合を申し込んでも弱いから断わられた。公式戦でも3年間対戦しなかった。
昭和49年の春季北信越大会中越地区予選2回戦で我が三条商は制球抜群の安藤投手(長岡工)の前に11対3の屈辱的な7回コールド負けを喫した。部員17人のチームなので1年生の私みたいな下手な選手がたやすくベンチ入り出来ては長岡勢に勝てるはずがない。
次の長岡商と長岡高の実力校同士の試合を、お昼弁当を食べながらスタンドで見学してレベルの差を痛感した。長岡高のシートノックでは柴山監督が右でも左でもノックをしている。その打球はラインドライブがかかり外野フェンスに到達する。選手達はそれを懸命に追って糸を引くような連係プレーを見せていた。
今度は長岡商のシートノックが始まった。内野の定位置からビュンビュン投げる強肩、やがて捕手がセカンドへ投げて「カット」と叫ぶとセカンドがマウンド附近まで走ってきてボールを捕球しバックホームする華麗なプレーは見事だった。
試合は両校の打ち合いとなり7対5で長岡高が勝利した。
その時の主将で捕手が現在、新潟明訓の佐藤監督である。
決勝は長岡高と長岡工が対戦し延長13回、1対0のサヨナラで長岡高が優勝した。
この年から夏の大会が一県一校となり、決勝戦は長岡商と中越高が対戦した。
中越高の4番打者は私の三条第一中学の坂井先輩である。
夏休みの練習中に、監督が部員達にテレビを見せてくれて野手のスローイングを良く見ておけと行ったが、私は坂井先輩の応援で夢中になっていた。
試合は2対2で迎えた8回裏、長岡商の攻撃。二死2塁で次打者の打球は二遊間にゴロが飛んだ。ショートの送球がライト側へそれセーフの判定となる。その隙にホームへ駆け込んだ中川選手はファーストの懸命のバックホームをかわし決勝点を上げたのである。これが機動力の黒田野球と絶賛され長岡商が2度目の甲子園出場を果たした。
敗れた中越高の鈴木監督は未だに実現しない甲子園を逃し、がっくりうなだれていた。
昭和51年、私は3年生になり最後の夏を向かえていた。三条商は県大会3回戦で新発田高と対戦したが5対4で競り負けた。遂に長岡商と対戦できず終わってしまったのである。新発田高は次の新潟東工に10対0の5回コールドで倒しベスト8へ進出した。
新発田高は抽選の結果、長岡商と対戦するのである。結果は7対2で長岡商が順当勝ちした。もし新発田高の変わりに三条商が戦っていたらどんなゲームになっていただろうか?当時の長岡商の高橋3塁手は今町中学出身の強打者だった。現在は銀行の支店長になっている。彼とは社会人となってから三条野球連盟で何度も対戦することになり、飲みに行っては、長岡商と1度も試合が出来なかった思いを話すと、「まあ、当たっても負けはしなかった」と軽く言われた。私もそう思う。だが我々弱小チームは長岡勢にコールド負けしない事だけを目標にし、徹底した守備の強化をした。先輩達がコールドで敗れて行った中で、その成果は少しずつ出てきた。昭和50年度の秋は長岡高に1対0、春は中越高に4対0、夏は長岡工に4対1と負けはしても9回まで戦えるチームとなった。昭和51年度には長岡工に13対9と打ち勝った。長岡農にも8対1の7回コールドで勝ち春季北信越大会ベスト16に進出したのである。
話が脱線したので黒田監督の話題に戻そう。平成10年、かつての名将も病気には勝てず64歳で他界されました。私は決勝戦を何度となく見ましたが、両校のシートノックが終わると何故か黒田監督が現れ、ホームベースを掃き清める姿が脳裏に焼きついています。
昨日の県央工の鈴木監督も自分がノックを終わるとベースを拭いていました。
野球はホームベースを踏まないと点が入りません。そんな神聖な場所を綺麗にする気持ちこそ見習わなければならないと思いました。
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MINOLTA α-7000 AFアポテレズーム80-200mmF2.8 
F5.6 オート +0.5補正 フジカラーネガ400
撮影日 1986.7.20 撮影地 長岡市・悠久山球場・見附対長岡商
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CanonEOS10 EF300mmF2.8L USM
1/800秒  オート +1.0補正 RDP
撮影日 1991.7.29 撮影地 新潟市・鳥屋野球場・決勝戦・柏崎対新潟明訓
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CanonEOS30D EF70-200mmF2.8L IS USM エクステンダーEF2×Ⅱ
F5.6  1/1600秒  ISO400  12:40  晴れ
撮影日 2008.7.23 撮影地 三條機械スタジアム・決勝戦・佐渡対県央工

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by chonger48 | 2008-07-24 11:58 | スポーツ
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